お花

おはようございます。写真のバラ。もさっと沢山咲いています。

 もうずいぶん前に亡くなりましたが、高齢のお花の先生が御厚意で、お店のお花を生けてくれていました。

 菊の花1本でもキチンと生けるんです。

 どうしてそんなに上手に生けられるんですか?と聞くと、

「私はお花が大好き。花を生けている時は無心になれる。お花がどう生けて欲しいか、話しかけてくれるのでその通りに生けているだけ。」

 えー、本当に花が語り掛けてくるんですか?と言った覚えが有ります。

 その方は時々、植木の枝や植木の花を切って持ってきてくれました。これはどうしたのですか?と聞くと、

「来る途中にうっそうと花が咲いていたので風通しが良くなるように切ってきた。」えっ、それまずくないですか?

「なにも知らない人はそういうけれど、花は切ってもらい風通しが良くなった。枝を落としてやらないと虫も付きやすくなる。枝も軽くなって喜んでいる。あたしはちゃんと来年綺麗に花が咲くように枝を落としている。捨てるのも可哀そうだからこうやって貰って帰って生けている。花を知らない人は勝手に切って持って行くというけれど、人に何言われようと、花の為にやっている。」

 

このバラを見て、久しぶりに、大正生まれの辰年のその方を思い出しました。